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GALLERY 35 の読み方

と読みます。

ペットロスを乗り越え、つなぐもの

京都駅から地下鉄で3つめの「烏丸御池(からすまおいけ)」駅から歩いて8分。昔ながらの町家が連なる場所にGALLERY35はあります。北に少し歩けば京都御所、西に少し歩けば二条城。昔から呉服屋さんが多いエリアです。東西に走る二条通りと南北に走る釜座(かまんざ)通りを少し上がった路地に佇む京都ならではの町家。「どこの路地入るんやろう」と首をかしげながら探します。赤い看板がある路地に入ったら、その奥にGALLERY35があります。

こんなGALLERY35がオープンしたのは黒猫のみー子ちゃんとの思い出から。みー子ちゃんはおっとりした子で、警戒どころか「シャー」も「フー」も言わず、誰が来ても、どこのお家に行っても、すうっとそばに寄り添ってくれる不思議な不思議な猫でした。しかしFIP(猫伝染性腹膜炎)という病気にかかり、たった8歳という若さで逝ってしまいました。気づいてからはあっという間でした。大切なものを失った悲しみを癒すための、小さな思いつきがはじまりでした。みー子ちゃんの写真をいっぱい飾って、みー子ちゃんのギャラリーを作りたい。でも、それはあまりにも独善的でした。果たしてみー子ちゃんがそんなことを望んでいるのか……。たくさんの幸せと数えきれない笑い、こぼれるほどの優しさを与えてくれた、みー子ちゃん。誰からも愛されたみー子ちゃん。みー子ちゃんがそうだったように、誰かを幸せにできる場所を作れたらいいな。大切な人を応援できる場所。笑いと幸せと優しさが溢れる場所。強い想いや信念を発信できる場所。それが悲しみを癒し、幸せをつなぐことができる唯一の方法に思えたのです。ずっと京都に帰りたい、京都の町家に住みたいと考えていたこともあり、ここを選びました。3年かかって、ようやくオープンすることができました。

いろんな失敗や迷いがありましたが、大切な人の助け、応援に支えられながら、猫と人、人と想い、想いと作品をつなぐことができる場所にしたいと想います。

すべての方に感謝します。

© GALLERY 35 2017